「紺綬褒章」「褒状」「木杯」「飾版」は、同じものの等級違いではありません。個人か団体か、寄附額はいくらか、同種の褒章を再び授与される場面かによって、関係するものが変わります。どの場合も、金額や寄附回数だけで自動的に授与されるわけではありません。
四つの名称は、異なる条件を表しています
四つの名称を一つの金額表として見ると、木杯と飾版を混同しやすくなります。最初に、誰に、どのような場面で関係するかを分けて確認します。
| 名称 | 関係する人・場面 | 公式基準の要点 |
|---|---|---|
| 紺綬褒章 | 公益のため私財を寄附した個人 | 寄附金額500万円以上 |
| 褒状 | 寄附者が団体等である場合 | 寄附金額1,000万円以上 |
| 木杯 | 紺綬褒章を授与される個人の寄附額が一定以上の場合 | 1,500万円以上で、紺綬褒章と併せて授与 |
| 飾版 | 既に褒章を授与された人が、更に同種の褒章を授与される場合 | 寄附額ではなく、再度の授与に関係 |
表の金額は、内閣府が公表する授与基準です。対象となる寄附先への寄附であることに加え、各府省等の推薦と審査が必要です。
個人には紺綬褒章、団体等には褒状が関係します
紺綬褒章は、公益のため私財を寄附した個人に関係する褒章です。内閣府の授与基準では、個人の寄附金額を500万円以上としています。
寄附者が法人などの団体である場合は、同じメダルを団体名で受ける仕組みではありません。褒章条例は、表彰される人が団体であるときは褒状を授与すると定めています。内閣府の基準では、団体の寄附金額は1,000万円以上です。
したがって、個人と団体では基準額だけでなく、授与されるものも異なります。この記事では個人の寄附を中心に、木杯と飾版の違いを続けて確認します。
木杯は寄附額に応じて紺綬褒章と併せて授与されます
木杯は、紺綬褒章より上の等級ではありません。個人が紺綬褒章を授与される場合に、寄附額が1,500万円以上であれば、紺綬褒章と併せて授与されるものです。
内閣府の基準は、木杯を次の三つに分けています。
- 木杯第五号は、1,500万円以上2,500万円未満です。
- 木杯第六号は、2,500万円以上5,000万円未満です。
- 木杯第七号は、5,000万円以上です。
この三つは、木杯の号数と寄附額の対応を示しています。紺綬褒章そのものが第五号、第六号、第七号へ分かれるという意味ではありません。
飾版は同種の褒章を再び授与される場合の標識です
飾版(しょくはん)は、褒章に付く綬(じゅ。色の付いた布)へ取り付ける小さな板です。既に褒章を授与された人が、更に同じ種類の褒章を授与される場合に関係します。
褒章条例では、同じ種類の褒章を再び授与される場合、その都度、飾版一個を授与すると定めています。褒章の形を定める内閣府令によると、この飾版は銀です。銀の飾版が五個以上に達したときは、五個ごとに金色の飾版一個と引き替えられます。
大切なのは、「再び寄附したこと」と「同種の褒章を再び授与されたこと」を分けることです。二度目の寄附をしただけで、飾版が自動的に増えるわけではありません。
初回に5,000万円以上を寄附する場合、金額の基準上で関係するのは木杯第七号です。初回から飾版が付くという意味ではありません。
分納と過去の寄附は、金額を足す前に扱いを確かめます
内閣府の授与基準は、紺綬褒章と木杯に関係する寄附金額を示しています。一方で、確認した基準には、過去の寄附をいつまでさかのぼり、どの範囲で自動的に合算するかまでは示されていません。
分納を扱う受入先はあります。ただし、申出の時期や完納後の手続は、受入先へ確認する必要があります。
一つの公式例として、大阪公立大学は、分納を希望する場合の事前申出と、完納時点での申請を案内しています。同大学の案内では分納期間に定めがないとされていますが、これは同大学の取扱いです。すべての寄附先に共通する期間ではありません。
過去の寄附が今回の金額へ含まれるかも、記録を示して確認します。寄附日、金額、受領書の名義、寄附先の正式名称をそろえると、受入先が扱いを確認しやすくなります。
基準額に達しても、推薦と審査を経る必要があります
金額は、授与基準の一部です。内閣府は、対象となる寄附先を、国、地方公共団体、内閣府が認定した公益団体と説明しています。
対象となる寄附先へ基準額以上を寄附した場合も、授与が自動的に決まるわけではありません。各府省等からの推薦に基づき、審査を経て授与されます。
木杯は紺綬褒章と併せて授与され、飾版は同じ種類の褒章を再び授与される場合に関係します。どちらも、金額や寄附回数だけで独立して決まるものではありません。寄附予定先から説明を受けるときは、制度上の基準と、個別の推薦見込みを分けて聞くことが大切です。
送金前に、今回の寄附をどう扱うか尋ねます
主な次の行動は、寄附予定先の担当窓口へ相談することです。予定額や回数だけでなく、過去の寄附記録も手元へ用意します。
相談時は、次の四点を伝えてください。
- 寄附者は個人であり、受領書も同じ個人名義にする予定であること
- 予定額、送金予定日、分納を希望する場合の回数
- 同じ受入先への過去の寄附日、金額、受領書の有無
- 紺綬褒章を既に授与されている場合は、その種類と授与年月日
そのうえで、今回の寄附をどの単位で扱うのかを尋ねます。推薦手続を進められるか、完納後に何の書類が必要かも確認してください。
受入先の回答は、授与の保証ではありません。ただし、木杯と飾版を取り違えたまま寄附計画を立てることは避けられます。
公式情報の出典
制度と金額の記載は、次の公式情報を2026年7月14日に確認しました。分納の案内は一つの受入先の運用例であり、全国共通の条件ではありません。